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2014年01月01日

新年おめでとうございます

新年おめでとうございます



一年の計は元旦にあり、とは言いますが、今年もマイペースで仁丹町名表示板に軸足を置いて京都の歴史を、今を、楽しみたいと思っています。

先ずは、昨年は当会にとって、そして京都の仁丹町名表示板にとって、どのような年だったのかを振り返ってみました。


感動したこと・・・

消滅や盗難など残念なこともありましたが、感動的な嬉しい出来事も多くありました。
ちょうど一年前、新年の明るい話題としてトップにお知らせしたのが、このニュースでした。
二條西洞院町 感動!の復活物語
      ↑ 青い文字の部分をクリックすると、当該記事にリンクします。以下同様です。

その昔、京都で下宿しておられた学生さんが、銭湯帰りにたまたま工事のために道端に置かれていた仁丹町名表示板を“失敬”したものの、34年後、こっそりと元の場所に謝罪の手紙と一緒に戻されたというお話でした。京都新聞でも紹介されました。

嬉しい話題は、俳優の佐々木蔵之介さんのご実家でもある佐々木酒造さんの蔵に仁丹町名表示板を設置させていただいたというのもありました。
佐々木酒造さんに仁丹町名表示板設置!

仁丹町名表示板の大ファンである、とある女性がネットオークションで入手されたものを、元の場所へ設置してくださいと当会へご連絡いただいたものでした。
元々の設置場所とは違うものの、現在で言えば佐々木酒造さんの蔵しかないとなった次第です。これも京都新聞に紹介されました。

新聞と言えば、毎日新聞でも当会自体を紹介していただく機会があり、さすが全国区だけあってブログのアクセス数が一時的ではありましたが、驚異的な数字を示しました。

新たな発見として最も大きかったのが「梅津林口町」の仁丹でした。
梅仁丹ならぬ”梅津仁丹”

To Mokoさんよりお知らせいただいたものですが、当会のメンバーは誰一人把握していなかったもので、設置範囲として梅津エリアが新たに加わったということが研究の上でも、非常に大きな収穫となりました。

また、設置範囲の話題としては最南端を更新した「西九條髙畠町」の発見にも湧きました。
設置範囲 最南端更新!

埋蔵仁丹の発見も相次ぎましたが、一度に5枚も登場したのがこの一件でした。
埋蔵仁丹 一挙に5枚出現!

その後、この5枚は『創業120周年記念仁丹歴史博物館in浅草寺』に出品され、東京は浅草まで出張したのでありました。その様子は当会の“東京支部”が取材を行いました。
浅草へ出張! 5枚の埋蔵仁丹



活動は・・・

当会の活動方針は、研究、啓発、保全が三本柱です。
謎に包まれた仁丹町名表示板を研究し、その価値を啓発し、そして保全することにあります。

啓発と保全活動を兼ねて行ったのが「ローラー作戦」でした。
「今や京都の立派な文化財」という訴えのパンフを、仁丹町名表示板が設置されているほぼすべての家にポスティングを行いました。中には直接手渡してお話させていただくこともありましたが、大切さをすでにご理解いただいていることもあり勇気づけられたものです。
ローラー作戦を終えて

パンフは会員が意見を出し合い、デザインを考え、費用を出し合って作成、そして手分けして配布しました。大変な作業でしたが、結果、埋蔵仁丹が復活したケースもありました。

啓発活動の一環としては、「まいまい京都」にも参加しました。
昨年の第一弾に続き、3月31日に寺町・二条川東コースを実施。
まいまい京都 仁丹コース第2弾

6月2日には、第3弾として上七軒・柏野コースを。
まいまい京都 仁丹コース第3弾

まいまい京都2013秋のシーズンでは、9月7日に第1弾で好評だった下京コースを再び。
まいまい京都2013秋 下京の仁丹コース再び

11月3日にも、好評だった上七軒・柏野コースをさらにもう一度。
まいまい京都2013秋 北野~柏野の仁丹コースをもう一度

都合昨年は4回のガイドを務めさせていただきました。毎回人気があり、みなさんの仁丹町名表示板への関心の高さを示していました。


活動とは言えないかもしれませんが、2月16日の「森下仁丹120周年 記念コンサートコンサート」や、青春18きっぷを使っての佐溝力さんの資料館訪問も実に楽しいものでした。
森下仁丹120周年 記念コンサート
サミゾチカラ式琺瑯看板研究所 訪問記


研究発表は・・・

研究活動では、仁丹町名表示板自体から京都の近代史を見つめようとする「仁丹町名表示板に見る近代史シリーズ」として、東山通と六条通を取り上げました。
東山線通の謎 1/3
東山線通の謎 2/3
東山線通の謎 3/3
六条通 1/3
六条通 2/3
六条通 3/3

また、当時の新聞広告や新聞記事から仁丹町名表示板の謎を読み解こうとする「明治期の新聞にみる仁丹広告」の大作も7回に分けて発表されました。このシリーズでは、もしかしてこれが広告益世の真相?というところまで迫ることができました。
明治期の新聞にみる仁丹広告(1) ~発売当初の新聞広告~
明治期の新聞にみる仁丹広告(2) ~仁丹の急成長と新聞広告~
明治期の新聞にみる仁丹広告(3) ~海外進出と仁丹広告~
明治期の新聞にみる仁丹広告(4) ~屋外広告をめぐって~
明治期の新聞にみる仁丹広告(5) ~仁丹発売当初の新聞広告費~
明治期の新聞にみる仁丹広告(6) ~広告への批判意見:東京朝日新聞の連載~
明治期の新聞にみる仁丹広告(7) ~行政による広告規制と仁丹~

昭和3年5月の京都市告示では209本もの道路について、起点・終点・路線名の確定をさせました。それらと仁丹町名表示板の表記内容を検証するシリーズも発表されました。
告示第252号の不思議 1/3
告示第252号の不思議 2/3
告示第252号の不思議 3/3

木製仁丹の設置時期については、京都日出新聞の読者投書欄から少なくとも大正元年までは遡れることが確実となりました。
木製仁丹設置時期の裏付け発見 1/2
木製仁丹設置時期の裏付け発見 2/2

※   ※   ※


以上、これらは会員それぞれの得意分野や特性を生かし、結集させることで具体化できたことに他なりません。ひとりではできないことを、みんなが力を合わせればできるのではないか、と誕生した京都仁丹樂會。その効果がじわじわと現れ始めて来た一年だったのかもしれません。


さて、新年が明け、今年一年はどのような発展が見られることでしょうか・・・

~京都仁丹樂會一同~




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Posted by 京都仁丹樂會 at 00:07│Comments(3)インフォメーション
この記事へのコメント
皆様、新年あけましておめでとうございます。

昨年は年末に花開院町の仁丹が盗難されるという非常にショッキングなニュースがありましたが、今年は明るいニュースが数多く舞い込んでくる1年であってほしいと思います。

本年もよろしくお願いします。
Posted by まっちゃ at 2014年01月01日 12:05
まっちゃさん、今年も色々とご指摘くださいね。

先日の智恵光院通の件については、非常に勉強になりました。
次の記事で予定しています。
Posted by shimo-chan at 2014年01月02日 08:56
みなさん、明けましておめでとうございます。
昨年を振り返ると、研究、啓蒙、保全の三本柱のそれぞれに、様々な進展のあった年でしたね。
また楽しみな一年になりそうです。
今年もよろしくお願い致します。
Posted by ずんずんずんずん at 2014年01月02日 10:03
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