設置枚数ベスト3 仁丹町名表示板

京都仁丹樂會

2012年08月18日 11:12

仁丹町名表示板の探索をしていて、
   『いったいこの町内には何枚あるのだろう?』
   『なぜこれほど同じ表示板が必要だったのだろう?』
と思ったことはないでしょうか。

例えば、北区の紫野東藤ノ森町だとか左京区の吉田牛ノ宮町だとか、ひとつの町名に対してなぜ同じ表記のものが次から次へと見つかるのか驚いたものです。

でも、上には上があります。

とりあえず2012.8.8現在のデータ数1,314件で、設置枚数ベスト3を集計してみました。
現存・消滅・埋蔵は区別せず、とにかくその町内に設置されたことが判明した確認枚数での順位です。
どの程度の密度で設置されたのか、ひとつの参考になるのではないでしょうか。

まず、第3位からの発表です。

≪第3位≫ 北区紫野東藤ノ森町 ・・・ 9枚設置

行政区の表示は「上京区」となっていますが、現在の北区紫野学区の「東藤ノ森町」です。
現役で活躍しているのが今でも5枚もありますから、設置枚数が多かろうということは容易に想像できましたが、それでも9枚で第3位という結果でした。
表示板の書体、とういか筆跡ははいずれも同じに見えます。


≪第2位≫ 北区紫野南船岡町 ・・・ 10枚設置



第2位は、10枚確認の同じく北区紫野学区の「南船岡町」でした。
現存数はわずか2枚なので、第2位になるとは意外でした。
筆跡は先の東藤ノ森町とどうやら同じようで、書道のような上品な字となっています。


≪第1位≫ 北区紫野中柏野町 ・・・ 12枚設置

そして、第1位は確認数12枚のこれまた北区紫野学区の「中柏野町」でした。
現存数も7枚と第1位です。
中柏野町の場合は、町内会名が入っていますので、第2位の南船岡町、第3位の東藤ノ森町とは違って全く同じ表記とは言えませんが、町名としては現在のところベスト1であります。

それにしても、ベスト1~3までいずれも北区の紫野学区とは、オリンピックに例えれば金・銀・銅を同じ国が独占したようなものですね。
どうしてこれまでして多くの仁丹が設置されたのか?必要とされたのか?本当に不思議です。
ただ、いずれの町も中心区と比べれば面積は格段に広いので、設置密度としてはさほど変わらないのかもしれませんが。



ちなみに、第4位になって初めて北区以外がランキングされます。
上京区は仁和学区の「北町」で、確認数8枚です。
こちらは通り名の組み合わせが出てきますので、表記としては3種類に分類できるのですが、その中で最も多いのが
「上京区 御前通西裏 上ノ下立賣 上ル西入 北町」
の4枚でした。

さらに第5位はというと、大きな変化が現れます。
確認数6枚で、上京区出水学区の「下丸屋町」、下京区植柳学区の「艮(うしとら)町」、下京区光徳学区の「中堂寺櫛笥町」、そしてまたまた北区紫野学区の「上柏野町」の4町が同点でのランキングです。
上京区の下丸屋町は山中油店さんのあるところですが、町の大きさからしたらかなり濃密度と言えるでしょう。


以上が過去も含めた確認数での集計でした。いずれも紙一重の接戦という状況ですから、今後の新たな発掘でもしかしたら結果が変わるかもしれません。

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