紫陽花と仁丹
今年も紫陽花の季節となりました。
咲いているとなると、どうしても仁丹町名表示板とのコラボを撮影したくなってくるものです。
紫陽花は地面に咲くので、仁丹が主役だぞと一目瞭然の写真がなかなか撮りづらく、毎年の挑戦が続いています。
例えば、これ。
どこに仁丹があるのか、一部の人にしか分からないでしょう。
お洒落な寺町通にある、お茶の老舗「一保堂」さんです。次の写真の左上にあるのが分かります。
夷川通との交差点です。
したがって、今は中京区だけど「上京區寺町通夷川下ル常盤木町」で、表記のルールも設置ポイントもばっちり、さすが仁丹です。
ここで、もしやと思い、ちょっと調べてみました。
一保堂さんのHPを拝見すると、会社概要での住所は「京都市中京区寺町通二条上ル常盤木町52番地」となっていいます。なるほどと納得です。“下ル”ではなく二条通からの“上ル”を使っておられます。
これぞ京都の都市伝説、商売の縁起を担いで“下ル”ではなく、多少の無理があっても“上ル”を使うというものではないでしょうか。町名と番地さえ合っていれば、夷川下ルでも二条上ルでもどちらでもOKなのです。これが京都の住所の面白いところ、まさに京都の文化でもあります。
もうひとつ紫陽花と仁丹を。
御所の西、烏丸通下立売です。聖アグネス教会の前から北を臨みました。
ここは仁丹が低いところにあるので、もっとアングルを工夫すると仁丹主役の写真が撮れそうです。
そして、この仁丹は、2020年6月に新規に設置された復活バージョンです。
設置ポイントは下立売通烏丸西入なのですが、ご覧のように表記にも設置にも厳格だった昭和初期の琺瑯仁丹のようにはなりませんでした。
この下立売通をもう少し西へ進むと、最近、所在地の表現で話題となった文化庁があります。
~shimo-chan~
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