2013年09月08日
まいまい京都2013秋 下京の仁丹コース再び
まいまい京都2013秋の仁丹コース第1弾、「京都仁丹樂會といく、下京の仁丹町名表示板」は、9月7日(土)午前、定員いっぱいの15名で無事終了しました。
ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。
途中、雨が降り出したものの、皆様の気で雨雲を蹴散らせることができました。
今回のコースは、昨年10月14日のコースと基本的に同じですが、埋蔵化された福田寺町木製仁丹は省かれています。でも、資料は質・量ともに倍増、充実させることができたと思っています。
メインのガイドは前回同様shimo-chan、アシスタントは昨年は一般会員で参加されていたidecchiさんでした。
参加者は、まいまい京都のリピーターと言われる方が少なく、まいまいの初参加が仁丹だという方が5名もおられるなど、仁丹町名表示板というテーマ自体に関心を持っていただいたようで、嬉しく思いました。
コースを巡る前に先ずはスタートの四条烏丸で仁丹町名表示板とはなんぞやという基本のお話をし、今や一企業の広告の域を超えた立派な京都の文化財であることも訴え、次の5つの魅力が詰まっていることを紹介しました。
①古い! ⇒ 85歳で現役バリバリ、艶々と美しい美肌
②京都独特の住所 ⇒ 正確な記載、正確な設置
③近代史を教えてくれる ⇒ 忘れ去られる近代史
④郷土愛が見える ⇒ 町内の暖簾、町内の看板
⑤探索が楽しい ⇒ ついでに様々な発見
さて、いよいよ出発です。今回は“セルフサービス”をコンセプトとしました。
仁丹を探す楽しさ、見つけたときの喜びを味わっていただくため、参加者自ら探していただくことにし、ガイドが事前に知らせることは極力しませんでした。
でも、その前に仁丹の探し方を例のパワースポット匂天神町の図子で先ずは練習です。


仁丹町名表示板がいかに公称表示や設置場所に厳格かということを理解するには、先ずは京都市独特の住所表示についてその正しいルールを知っておかなければなりません。

自分の居ているところの通り名が先、2本目の通り名には「通」の字を省く。ただし、御前通は例外。上る下るは平仮名で送り仮名を付けるが、東入西入は付けない。京都市は地面の番号、つまり地番を言うのであって、住居番号の住居表示ではないこと、などなど。
案外知られていないので、驚きの声が上がるのはいつもながらのことでした。
この後、因幡堂にて、設置時期や設置範囲など、少し時間を取って今までの研究成果を披露。


仁丹探しでついでに見つけることのできる面白いものとして、ビルの中の市電や京都電燈の社紋の入ったマンホールの蓋なども紹介しつつ、五条通へ。


五条通では、京都市明細図を追加資料としてお配りし、戦時中の建物疎開のことや、金属回収から仁丹町名表示板が免れた理由、今も残る五条通と表記された貴重な仁丹の存在などを紹介しました。

広い五条通を渡りきると、ここからは上を見上げたり、下を見たり、後ろを振り向いたり、電柱も見て、物陰も覗いてと仁丹探しの佳境へと入っていきます。
究極の90度連続設置、3枚が辻、京都市広報板や他の町名表示など、様々なものを見つけながらルートを進みます。


↑ 昨年話題になった京都市広報板の住所表示が正しく直っていました。新聞報道の影響なのでしょうね。
仁丹町名表示板が教えてくれる近代史としては、新旧花屋町通のことや、若宮通と仏具屋町通、正面通などについて、先日取り上げた昭和3年5月の京都市告示を持ち出して触れることができました。
ゴールは西本願寺前。

誰しも、ここは堀川正面と思うのに、目の前にある仁丹は「西中筋通正面上る」です。
今立っているこの歩道が西中筋通であることや、正面通の前身である御前通のことなどをお話して終了となりました。
冒頭で紹介した仁丹町名表示板にぎっしり詰まった5つの魅力、実際に体験していただけたことと思います。
でも、説明不足の点が多々あったこと、反省しきりです。
ご質問等ございましたら、ここへコメントとして書いていただければと思います。
では、まいまい京都2013秋、仁丹コース第2弾は11月3日です。
idecchiさんのガイドによる柏野コースです。お楽しみに。
ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。
途中、雨が降り出したものの、皆様の気で雨雲を蹴散らせることができました。
今回のコースは、昨年10月14日のコースと基本的に同じですが、埋蔵化された福田寺町木製仁丹は省かれています。でも、資料は質・量ともに倍増、充実させることができたと思っています。
メインのガイドは前回同様shimo-chan、アシスタントは昨年は一般会員で参加されていたidecchiさんでした。
参加者は、まいまい京都のリピーターと言われる方が少なく、まいまいの初参加が仁丹だという方が5名もおられるなど、仁丹町名表示板というテーマ自体に関心を持っていただいたようで、嬉しく思いました。
コースを巡る前に先ずはスタートの四条烏丸で仁丹町名表示板とはなんぞやという基本のお話をし、今や一企業の広告の域を超えた立派な京都の文化財であることも訴え、次の5つの魅力が詰まっていることを紹介しました。
①古い! ⇒ 85歳で現役バリバリ、艶々と美しい美肌
②京都独特の住所 ⇒ 正確な記載、正確な設置
③近代史を教えてくれる ⇒ 忘れ去られる近代史
④郷土愛が見える ⇒ 町内の暖簾、町内の看板
⑤探索が楽しい ⇒ ついでに様々な発見
※ ※ ※
さて、いよいよ出発です。今回は“セルフサービス”をコンセプトとしました。
仁丹を探す楽しさ、見つけたときの喜びを味わっていただくため、参加者自ら探していただくことにし、ガイドが事前に知らせることは極力しませんでした。
でも、その前に仁丹の探し方を例のパワースポット匂天神町の図子で先ずは練習です。

↑ 何枚見つけることが出来たか挙手で答合わせをしているところ。

↑ 「琺瑯仁丹の下に木製仁丹が・・・」という説明中。
※ ※ ※
仁丹町名表示板がいかに公称表示や設置場所に厳格かということを理解するには、先ずは京都市独特の住所表示についてその正しいルールを知っておかなければなりません。

自分の居ているところの通り名が先、2本目の通り名には「通」の字を省く。ただし、御前通は例外。上る下るは平仮名で送り仮名を付けるが、東入西入は付けない。京都市は地面の番号、つまり地番を言うのであって、住居番号の住居表示ではないこと、などなど。
案外知られていないので、驚きの声が上がるのはいつもながらのことでした。
※ ※ ※
この後、因幡堂にて、設置時期や設置範囲など、少し時間を取って今までの研究成果を披露。

~2013.9.1現在 現存、消滅、埋蔵 確認数~
※埋蔵とは家の中に保管されているものやコレクションアイテムになっている仁丹町名表示板

~2013.9.1現在 行政区別確認数~
※現役とは町名表示板として誰でも見られるように外に設置されているもの
※ ※ ※
仁丹探しでついでに見つけることのできる面白いものとして、ビルの中の市電や京都電燈の社紋の入ったマンホールの蓋なども紹介しつつ、五条通へ。


五条通では、京都市明細図を追加資料としてお配りし、戦時中の建物疎開のことや、金属回収から仁丹町名表示板が免れた理由、今も残る五条通と表記された貴重な仁丹の存在などを紹介しました。

※ ※ ※
広い五条通を渡りきると、ここからは上を見上げたり、下を見たり、後ろを振り向いたり、電柱も見て、物陰も覗いてと仁丹探しの佳境へと入っていきます。
究極の90度連続設置、3枚が辻、京都市広報板や他の町名表示など、様々なものを見つけながらルートを進みます。


↑ 昨年話題になった京都市広報板の住所表示が正しく直っていました。新聞報道の影響なのでしょうね。
※ ※ ※
仁丹町名表示板が教えてくれる近代史としては、新旧花屋町通のことや、若宮通と仏具屋町通、正面通などについて、先日取り上げた昭和3年5月の京都市告示を持ち出して触れることができました。
ゴールは西本願寺前。

誰しも、ここは堀川正面と思うのに、目の前にある仁丹は「西中筋通正面上る」です。
今立っているこの歩道が西中筋通であることや、正面通の前身である御前通のことなどをお話して終了となりました。
※ ※ ※
冒頭で紹介した仁丹町名表示板にぎっしり詰まった5つの魅力、実際に体験していただけたことと思います。
でも、説明不足の点が多々あったこと、反省しきりです。
ご質問等ございましたら、ここへコメントとして書いていただければと思います。
では、まいまい京都2013秋、仁丹コース第2弾は11月3日です。
idecchiさんのガイドによる柏野コースです。お楽しみに。
~京都仁丹樂會 shimo-chan & idecchi~
Posted by 京都仁丹樂會 at 21:13│Comments(3)
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この記事へのコメント
下京区鍋屋町にて「下京區 髙辻通麩屋町西入 鍋屋町」が復活していました。
ちなみに、ストリートビューには写っていませんでした。
ちなみに、ストリートビューには写っていませんでした。
Posted by まっちゃ at 2013年09月21日 11:18
はい、鍋屋町は今年の3月頃に復活していました。
Posted by shimo-chan at 2013年09月21日 17:58
お返事が遅くなり申し訳ありません。
そうでしたか。半年前となるとつい最近ですね。
今回のように埋蔵仁丹の復活や現存仁丹の消滅などが、大袈裟な言い方かもしれませんが、毎月のように変化していっていますので、定期的に歩いて回る必要があるようです。
仁丹探しでいろいろな京都を見ることができました。なにより、道を尋ねられた時パンフレットなどに書かれている住所を見せられたときに今まではその場所が分からないということが多々ありましたが、今ではどの辺りにあるかが分かるようになりました。
始めは興味本位で始めた仁丹探しがまさか、こんなに役立つとは、驚きです。
仁丹看板、そして仁丹樂會の皆様に感謝です。
そうでしたか。半年前となるとつい最近ですね。
今回のように埋蔵仁丹の復活や現存仁丹の消滅などが、大袈裟な言い方かもしれませんが、毎月のように変化していっていますので、定期的に歩いて回る必要があるようです。
仁丹探しでいろいろな京都を見ることができました。なにより、道を尋ねられた時パンフレットなどに書かれている住所を見せられたときに今まではその場所が分からないということが多々ありましたが、今ではどの辺りにあるかが分かるようになりました。
始めは興味本位で始めた仁丹探しがまさか、こんなに役立つとは、驚きです。
仁丹看板、そして仁丹樂會の皆様に感謝です。
Posted by まっちゃ at 2013年09月24日 21:28